いつかはショップをやりたいと思っていた

「もともとお店は、２０歳くらいのときからいつかはやりたいと思ってたんですよ。スノーボードを続けて、最終的には・・といつも思っていた。夏も冬もみんなが集まれて、いつでもセッションできるような場所が欲しかった。だから、スケートランプを常設させるのはマストでした。」

SHOPをオープンさせたきっかけを尋ねてみると、すぐさま「スケートランプ」というフレーズが返ってきた。 LOWSTARのある北海道倶知安町には、もともと地元ローカルが集まる室内スケートパークがあったのだが、残念ながら数年前にクローズしてしまい、特に冬の間スケートボードを楽しむ環境が無くなってしまった。このことが孝太郎のショップ開業への想いを一段と加速させたようだ。

「LOW STAR」の名前の由来は、スピントリックの「LOW回転」、すなわち「シブい」「アジのある」という意味合いの他、「LOCAL STAR」という願いも込められているそうだ。

「ローカル・スターって、言ってみたら一番の出だしじゃないですか、お店にとってもライダーにとっても。そこから育って飛躍して、しっかりと地元に根付いていきたい。
そしてローカルから面白いことを発信できるようなお店にしていきたい」」

店内には孝太郎のサポートブランドを中心に、文字通りアジのあるブランドが揃っている。スノーボード、スケートボード関連のグッズやアパレルの他にも、ローカル仲間が手掛ける商品も多く陳列され、ニセコ・倶知安ならではの地域色が早くも醸し出されている。

そして何より特筆すべきは、お店の想いがたっぷり詰まった室内スケートランプ。
安全設計で初心者から上級者まで楽しめ、その様子を店内からガラス越しに観覧できるので、中高生などの若い世代はもとより、小さな子供でも安心してスケートボードができるのが魅力的だ。

全国各地から遊びにきてくれるショップにしていきたい

「あとショップをはじめてみて気付いたのが、立地条件がものすごく良いということ。飲み屋街の一角にあるので、流れがすごくいい。ご飯を食べにきたついでにスケートができるし、スケートした後に飲みにも行ける」

そう話す孝太郎のお店にはすでに数種類のビールがレジ横の冷蔵庫に並んでいて、近隣の飲食店との相乗効果はバッチリだ(もちろんソフトドリンクもあり）。
横乗りカルチャーが早くから根付いているニセコエリアにおいて「LOWSTAR」のようなお店ができたことは、地元ローカルにとっては非常にありがたいこと。単に冬の間にスケートボードができるというだけでなく、その場所から生まれる濃密なコミュニケーションや新たな出会い、青少年の育成等、お店が周辺地域にもたらす効果は限りなく大きい。

「全国各地から遊びにきてくれるようなショップにしていきたい。ニセコに来たらとりあえずLOWSTARでしょ！みたいな。それがローカルショップのあるべき姿だと思うし、夏も冬もアツいセッションができるように店作りしていきたい」

落ち着いたクールな表情からは想像もつかないアツい気持ちを胸に秘めたLOWSTAR店主・南谷孝太郎。この冬もしニセコに滑りにいく機会があるのなら、是非ローカルによるローカルのためのショップに足を運んで、ニセコならではの横乗りカルチャーと、レジ横のよく冷えたビールを堪能しにいってみていかがだろうか。