バインの性能を知っておこう。

ビンディングはそれぞれのパーツに大事な役割があります。買う前に名称や役割を知って、自分に最適なモデルを選べるようになりましょう。またビンディングは細部を調整して、滑りの質を高めることも出来ます。ここではビンディング各部の名称とその機能についてご紹介します。

ベースプレート

ベースプレートはブーツを乗せる場所でビンディングの基盤となる部分です。アルミやプラスチックなどを主な素材に使用し、カーボンファイバーやガラスファイバーを合成させて硬さや耐久力、軽さを実現させています。最近では多くのビンディングがベースプレートの上に衝撃吸収のためのパッドをつけています。ベースプレートの役割は、雪面からの衝撃を緩和させながら足裏からボードへパワーを伝えることです。

※ベースプレートの硬さで滑りはどう変わるか？

ハイバック

ハイバックは足首からふくらはぎを支えるパーツです。ハイバックの主な役割は、ヒールサイドターン時にエッジへの力の伝達を助けること。ふくらはぎまで覆われたハイバックに力を加えることで、ロスなくかかと側のエッジへパワーを伝達させることができます。ターンだけでなく、キッカーでのアプローチやスピントリックの踏み切り、グラトリなど様々な場面で、ハイバックはパワー伝達に一役買っています。

※ハイバックの硬さで滑りはどう変わるか？

ヒールカップ

ヒールカップは足首、かかとを固定させるためのパーツで、写真のようにヒールカップ単体がベースプレートにくっついているものと、ベースプレートと一体化したワンピースタイプのものがあります。ビンディングを選ぶ際は、ブーツのかかと部分のアウトラインが、ヒールカップにピッタリ合ったものを選ぶとよいでしょう。

アンクルストラップ

アンクルストラップはブーツとバインを固定させるときの、足首まわりを覆うストラップのことです。 アンクルストラップの素材によって、トゥサイドターンするときのフィーリングが大きく変わってきます。

トゥストラップ

トゥストラップはブーツとバインを固定させるときの、つま先まわりを覆うストラップのことです。 つま先の上を覆うタイプと、ブーツ先端のアウトラインに沿って覆うタイプの２種類があります。

ラチェット

ラチェットはストラップをキツく締めたり緩めたりするためのパーツです。カチャカチャと何度もラチェットを引き上げることでストラップがみるみる締まっていきます。 ビンディングの中で最も頻繁に触る部分なので、耐久性が一番必要とされるパーツとも言えます。

センターディスク、ビス、ワッシャー

センターディスクはビンディングとボードを固定させるのに必要な丸形のパーツのことです。板のネジ穴とディスクの穴を合わせて、ビスとワッシャーで固定させていきます。また、センターディスクでスタンスの角度を調整したり、スタンス幅や前後の位置を微調整したりすることが出来ます。

フォワードリーンアジャスター

「フォワードリーン」とはその名の通りハイバックを「前に傾ける」という意味です。ハイバックを前に倒すと、ビンディングをはめただけで膝が自然に曲がるようになり、重心が低くなって加重の姿勢を取りやすくなるでしょう。結果エッジやソール面への反応もよくなり、より素早いパワー伝達が可能になります。ハーフパイプやカービングターン、高速スピードでのフリーランなどに効果を発揮しますが、慣れないと足が疲れやすく、フォワードリーンを入れ過ぎるとつま先に痛みを感じてしまいます。

ハイバックのローテーション

バインを付けた状態で、ハイバックを真上から見たときのラインをエッジと平行に合わせることを指します。そもそもハイバックの役目は「ヒールサイドターンのときに力を分散させることなくエッジに伝えること」ですが、ハイバックのローテーションを入れることで、さらに均一にパワー伝達させることができます。特に前足はスタンスアングルを大きく振っていることが多いので、前足だけでもローテーションを行っておくことよりスムーズなライディングが可能になるでしょう。

カント

カントとは、ベースプレートのパッドもしくはベースプレート自体が、ボードの中心にむけて傾いていることです。カントが入っていると、ビンディングに足を乗せただけで自然に力が内側に加わり、重心をボードのセンターに保ちやすくなります。最近では少しカントが入っているビンディングも多く出てきていますが、カントの入っていないビンディングを使っていてカントを入れたい場合、市販のものでカントを入れられるパッドもありますので試してみるのもいいと思います。